綱と畜と柵 b14-r9
【手綱】
手綱(たづな)という言葉を知っていますか。
馬が好きな人はご存知かもしれません。
乗馬だけではなく家畜(馬・牛など)の頭部や鼻(環 )などに綱を取り付け人が家畜とコンタクトをとるための道具です。
家畜を従わせるものです。
【木綱】
手綱と似ていますが木綱(きづな)というものもあります。
木綱は家畜を木などの固定物に繋ぎ留めておくための綱などの道具です。
馬子が馬を引いている綱です。
手綱と木綱は同じく家畜を繋ぐ綱ですが目的の違いで呼び方が異なります。
【絆】
絆(きづな)という言葉があります。
木綱は繋ぎ留めておくという意味であることで絆に転じたともされているそうです。
絆には「繋ぎ留める・束縛する・離れさせない」という意味も生じてくるそうです。
このことから人が離れないように繋ぎ留める意味で良く使われています。
さらに言えば情をも持たせて精神的にも拘束することもあるといいます。
絆を使った言い回しを良く聞きます。
会社や学校あるいは地域の中でも絆を深めようなどと使われています。
良い意味で使われていますが本来は木綱のことです。
会社などでは使用(支配)者が従(業員)者を繋ぎ留めておくためです。
人を畜のごとく扱っているのです。
【社畜】
“社畜“という言葉を聞いたことがあります。
造語だそうですが労働者を家畜と見立てているもので皮肉っていますが的を得ているのではないでしょうか。
家畜は柵の中で飼われています。
柵がなくてもエサを与えれば逃げません。
家畜は外の自由さよりエサによって柵の中を選んでいるのです。
労働者も似ています。
【畜と奴】
畜と奴は似ています。
使用(支配)者と従(業員)者の関係は奴と隷の関係です。
つまり従業者は奴隷労働者のことなのです。
人に木綱やタグ(家畜の識別標)は付けられませんが、
首にかけている社員証やバッチが木綱やタグに見えなくもありません。
悲しいかな奴隷労働者